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Column

スタッフコラム

明田 コラム
2014年04月09日

サクラ

こんにちは。
桜の花は満開のピークを過ぎようとしています。皆さん、桜を満喫されましたか?

サクラの花は私たちの心に特別な感動を届けてくれます。なぜでしょうか?
その繊細な花弁。ピンクとはいえぬ淡い色。ひとつ花だけでは感じさせないが、
時期を合わせて大量の花が咲き全体で見事な造形をかたどる。そして、短命な満開の花。

先日、3Dプリンターでバラの花を出力することにトライアルした
クリエイターがいました。

彼は、家電製品のデザインに係わってきたので
工業製品のデザインについては良く精通していました。
そんな彼ですから、デジタル技術で自然物を表現することが
いかに難しいかということも、良く知っていました。
しかし、その難しさにあえて挑戦しバラの花を3Dプリンターで出力し
どこまで本物の花に近い物ができるか試みました。

何度も試行錯誤し花びらを出力して得たノウハウを成果報告会で発表してくれました。
結果としては現在の3Dプリンターの性能の制限などもあり
完全なものは出力できませんでした。しかしながら、こうした試行錯誤があり、
いずれ人に感動を与えるものが生み出されていくのだと思います。

日本のものづくりが世界で評価されるのは、隅々まで行き届いた繊細な感覚が
ものづくりに活かされているからでしょう。

今や世界的な大企業となったあるメーカーの創業社長が
かつて社員に対して「手の切れるような」試作品を求めたといいます。
あまりに完成度が高く繊細で触るのも怖いようなものの事だと思います。
こういったモノづくりの感覚はサクラの花が教えてくれる繊細さに通じるものを
感じます。いつか、3Dプリンターから感動を与えるサクラの花が出力される日が
来るかもしれません。

(参考)3Dプリンター制作トライアル成果報告会 開催報告
https://teqs.jp/seminar/report_20140307.php