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スタッフコラム

明田 コラム
2013年11月13日

Makers(メイカーズ)

Makers(メイカーズ)が話題となっています。クリスアンダーソン著「MAKERS-
21世紀の産業革命が始まる」の本が火種だと思います。

メイカーズとは小規模でメイカーとなる人々や企業を指すようです。
たとえば、今まで、自動車や時計を作るのは大規模な工場を持った
先進国のメイカーだけが作ることができました。

今後は、100台だけ限定の特殊な電気自動車や、1000台だけ限定で独特の機能や
デザインをもった時計が、小規模メイカーによって作られる可能性があると
期待されています。小ロットで高付加価値な製品がメイカーズから作り出されるのです。
このメイカーも色々な形態が考えられます。

完成品を作る販売メイカー。製品企画と試作だけ行い製品の製造販売は別の者が
行うような形態。メイカーは製品企画と3Dデータなどだけを供給しユーザーが製造し
組み立てるなどが考えられます。

これら、メイカーを支えるのは3つのポイントがあるのではないかと思います。

ひとつは、3Dの設計ツールの充実と生産装置の共有です。
製造装置である3Dプリンターをはじめとした小規模で低価格な製造機器開発や
FabLabのなどの製造装置の共同利用施設がメイカーズに必要だと思います。
また、3DCADなど手軽に製品を設計できるツールも重要です。

ちなみに、イメディオでは最近フリーの3Dソフト「オートデスク123D」の
ハンズオンセミナーを2回開催しましたが、いずれの回も大人気で満員の受講者でした。

二つめは、プロジェクト単位でできる手軽な資金調達手段。これにはクラウド
ファンディングが注目されています。
クラウドファンディングは、ある志を持った企画に対してネットを通じて一定単位の
資金を多数の支援者から調達するものです。

最近は日本人ゲーム製作者が億を超える資金をアメリカのクラウドファンディング
「キックスターター」を通じて1億7千万円の資金調達に成功したことが
話題となっています。

クラウドファンディングには、いくつかの形態があるようです。単にお金を出資して
もらう寄付型と収益を分配する配当型と出資者に製品を提供する販売型があります。

設定された目標金額に達しないとそのプロジェクトはスタートしません。
出資者も出資金が引き落とされません。この販売型クラウドファンディングを
活用すれば自らの企画がどれだけの人に受け入れられるのか製造前に調査でき
資金調達とともにマーケティングが可能になります。

ちなみに日本でのクラウドファンディングの資金調達規模は5億円程度ですが、
アメリカでは2000億円を超える規模に達しています。

3つめは、専門的なパーツ、とくにセンサーなどを調達できるパーツ調達サイトが
必要でないでしょうか。あらゆるパーツが世界中から調達できる、たとえば、
スマートフォンの電子回路が即座に調達できるといったものです。

これら三つの要素が整えば、21世紀の産業革命がおこるのではないでしょうか?
なお、クリスアンダーソン著「MAKERS-21世紀の産業革命が始まる」に興味がある方は、
イメディオのライブラリーで閲覧できますよ。ぜひ、ご利用ください。