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スタッフコラム

明田 コラム
2014年03月12日

太いしっぽ

ロングテールという言葉があります。日本語に訳すと「長いしっぽ」。
商品の売上高をグラフ化し、売上上位のものから左から順番に並べていきます。
左側の売上の高いほうから右側の売上の低いものへとなだらかにグラフが長く並びます。
このグラフの形からロングテールと呼ばれます。
(参考)ロングテール Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%AB

これまで、「2:8の法則」といわれ2割の売上上位の商品が、
売上の8割を稼ぐということが言われています。
私も、昔、メーカーに勤務していたとき、多品種小ロットの販売アイテムの中で、
売れ筋の2割の販売に注力し、なるべく売れない8割の商品については
在庫を持たないようにするのが、全体の利益を上げていく手法であることを学びました。

特に、音楽、ゲーム、映画などのコンテンツは売れるものと売れないものの差が
はっきりしていて、一握りのキラーコンテンツが全体の売上を支えていることがあります。
ところが、ネットのメガショップであるアマゾンなどでは、品揃えを増やし、
ネット検索によって、売上高の少ない商品の品揃えをして販売に備えることで、
ロングテールのほうの売上比率が高まり「太いしっぽ」になっているそうです。

これは、「売上額が少ないものは在庫を持ちたくない」。しかし、
「品揃えを豊富にするとロングテールといわれる部分の売上を維持できる。」
「しかも、ロングテールといわれる部分は、定番で売上が安定している。」
ということのようです。

良く考えてみるとロングテールの部分がデジタルデータなら
在庫の費用は少なくてすみますね。大量のロングテールのデジタルデータから
音楽、映像、書籍をダウンロードすることができます。
そして、将来は3Dデータをダウンロードし、3Dプリンターで出力した商品を
手に入れるということも考えられます。

在庫費用の負担の低いデジタルデータによる在庫が、ロングテールの
収益化をあと押ししそうですね。コンテンツやデジタル関連ビジネスが
ロングテールビジネスにより拡大することを期待したいと思います。