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Acceleration / Interview

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2018年07月02日AIDORアクセラレーション / インタビュー

AIDORをきっかけに、全国へ広がるビジネスへ!

株式会社Bridge
代表取締役 杉本雄作氏

AIDORプログラムを通じて進めているビジネスは、どのようなものですか?

建築現場の残土処分を簡単効率化する「DANPOO」を開発

 建築現場の残土処理の専門会社、株式会社エイトラインを18年間、経営しています。その本業を通じて、建築現場で発生する残土の効率的な処理方法を模索してきました。私たちの属する建設業界では、建設機械の自動作業技術の研究をはじめとしたハード面での進化には目覚ましいものがあります。しかし一方でソフト面には、まだアナログな側面が残されています。例えば、残土処理を行うダンプの受発注は主に電話またはFAXで、発注漏れや連絡ミスなどが起こることも多くあります。このような背景もあり、本来はリサイクル可能な残土の約7割が破棄されるというのが現状です。そこで、私たちは残土処理を依頼したい建設会社と、空いているダンプをマッチングさせるオンラインサービス「DANPOO」を開発し、サービス運営会社として新たに株式会社Bridgeを立ち上げました。

 「DANPOO」の仕組みはシンプルです。建設会社がスマホやパソコンで発生する残土の量と場所、日時などを入力すれば、あらかじめ登録されたダンプの中から希望に合う車が絞り込まれ、道路状況や所要時間などの条件をクリアしたダンプが迅速に手配されます。支払いはクレジットカードで行うことができ、面倒な現金のやり取りも不要です。このサービスによって建設会社にとってはダンプの手配が容易となり、ダンプドライバーにとっては運用効率が高まるメリットが期待されています。

AIDORに参加したきっかけと、参加当時のビジネスレベルを教えてください

参加期間中、みるみるうちにビジネスモデルができあがっていく!

 AIDORアクセラレーションプログラムには2016年4月からの4ヶ月間、参加しました。参加したきっかけは、社内のスタッフがインターネットで見つけて、「面白そうなプログラムがある」と教えてくれたことです。参加する以前から「残土処理のダンプの手配を簡単にしたい」「リサイクル率を上げればもっと良い社会になるのでは」という想いやイメージは持っていましたが、現実的な形は、まだ何も生まれていませんでした。AIDORに参加して、“誰か一緒にアプリなどを作ってくれないかな?”くらいの気持ちでしたね(笑)。

 参加してまず、IoTの基礎知識を身につけることができました。そこで、私たちの考えるアプリ開発に必要なプログラムについて学び、自分の人脈から協力してくれるエンジニアを探し始めました。といっても、なかなか最適なタイプのエンジニアに巡り合うことができず、最終的にはコーディネーターの宮下氏のつながりで、良い人材に出会うことができました。開発段階では、宮下氏が私たちとエンジニアの間に入ってくれたのが大きかったです。私たちの想いや考えを、宮下氏がわかりやすく要約し、エンジニアの方へ伝えてくれ、エンジニアからのフィードバックについても、私たちにも理解するように説明してくれました。こうした橋渡しのおかげで、開発はスムーズに進行したので、想像以上に早く形ができたというのが率直な感想です。

 2018年4月に関西エリアでサービスをスタートしました。現在、登録している建築会社は100社以上で、ダンプドライバーに関してはマッチング希望者が殺到しているので、現在は登録制限をさせていただいています。2018年9月頃には東海エリアに進出し、2019年4月には関東でサービス開始予定です。徐々にサービスエリアを広げて、2020年頃には全国展開を目指しています。

参加した感想と、どのような部分がメリットだと感じていますか?

人とのつながりが生まれ、ビジネスの可能性も広がっていく。

 参加したことによるメリットは、いろいろと感じています。個人レベルでは、プレゼンスキルが飛躍的に伸びました。とにかく人前で発表する機会が多くあり、その都度フィードバックをいただき、ブラッシュアップをかけていくので、資料作成やピッチにおける構成の組み方が、AIDORの参加前後で大きく変わったと思います。

 ビジネス的にも、さまざまな気づきやメリットがありましたね。基本的に、この「DANPOO」は建設会社を中心としたBtoBがターゲットですが、サービス展開をしていく中で、個人のお客様やフラワーショップ、園芸店などからもニーズがあることがわかりました。建築現場の残土に比べれば、売上規模は小さなものですが、このような一般消費者の方々と直接やり取りをし、生の声が聞けることは貴重です。また業務を通して感謝されることも多く、現場作業者のモチベーションアップにもつながっています。こうしたことは、私たちが独自で開発していても気づかなかったかもしれません。

 またAIDORに参加して、人脈やつながりが広がったこともメリットです。私たちの場合では、AIDOR事務局から「大阪トップランナー育成事業」の存在を紹介してもらい、さまざまなサポートをしていただき認定プロジェクトになることができました。これによりビジネスとしての将来性が高まると共に、対外的にも大きな信用をいただき、行政機関とも地球環境に考慮した残土の効果的なリサイクル方法などについて、話し合う機会を持つことができています。AIDORアクセラレーションプログラムに参加して、会社全体のビジネスでも可能性が広がったことは間違いないですね。

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IoT・ロボットビジネス創出プログラム「AIDOR(アイドル)共同体」
事務局:AIDOR共同体(ソフト産業プラザTEQS内)

TEL:06-6615-1000
担当:山中・小泉
住所:大阪市住之江区南港北2-1-10 ATCビルITM棟6階

AIDOR共同体(拠点:ソフト産業プラザ

中小・ベンチャー企業を対象に、起業から事業承継まで企業のニーズに沿った多岐にわたる支援サービスを提供する公益財団法人大阪産業局とロボット開発のシンクタンクである一般社団法人i-RooBO Network Forumによって構成。
それぞれが強みとする企業支援のノウハウとロボット開発支援のノウハウを掛け合わせ、IoT・ロボット分野での事業化を細かく支援します。

また、拠点として事業展開するソフト産業プラザでは、先端技術を活用したビジネスの支援施設として、インキュベーションを中心にさまざまなプログラムを実施しています。