「ラズベリーパイ2でWindows IoT体験」
11月14日はイメディオ・制作技術セミナーとして、『ラズベリーパイ2でWindows IoT体験』を開催しました。セミナー講師は、Proto-Plot(プロト・プロット)の代表・吉田研一氏。応用情報技術者の資格者であり、Microsoft公認コミュニティIoT ALGYAN(アルジャン)の関西支部長でもあります。
IoTに対する意識の高まりを反映してか、今回は12名の定員が早々に満席になりました。
最初に下準備を行うべくラズベリーパイ2を含む配布物やネットワークの調整などを行い、いよいよセミナーがスタート。
1.Windows 10 IoT Coreインストール済のマイクロSDカードを使ってラズベリーパイ2を起動
ラズベリーパイ2を起動し、言語、WiFiなどを設定するところからスタートしました。その後、試しに一度シャットダウンして再びオンにするなど、セミナー後の扱い方も考慮した基礎的な操作方法を解説しました。
2.Windows10 IoT Core Toolsのインストール
Windowsディベロッパーセンターにアクセスし、ダウンロードページでソフトのインストール方法などを説明。多少の時間がかかったものの、吉田氏やアシスタントの協力もあって、順次インストールを完了していきました。
3.ラズベリーパイとWindows10 IoT Core
インストール中の時間を有効活用するべく、ラズベリーパイ全般に関する解説が行われ、同時にラズベリーパイ2になってパワーアップした部分やWindows10 IoT Coreに関する解説が行われました。さらに、Windows10 IoT Coreがデバイスに依存しないユニバーサルアプリ(UWPアプリ)を実行できることによるメリットについても説明がありました。講師の吉田氏からは、ラズベリーパイ2の扱い方を知ることと、UWPアプリを体感してみること、それが今回のセミナーの目的であるという説明がありました。
4.Windows 10 IoT Coreの本体の操作とWebブラウザによるPCからの操作
サンプルプログラムを使い、画面上に「Hello World」を表示することに取り組みました。また、リモート接続についての解説も。しかしながら、ネットワークの問題でなかなかデプロイ※1できないケースが頻発。講師やアシスタントの方が受講者の席を一つひとつ回りながらサポートしていました。
※1ラズベリーパイをシステム開発可能な状態にすること
5.Windows 10 IoT CoreでLチカ
ここからは少し電子工作を行いました。最初に静電気など電子工作に取り組む上での注意点などの説明がありました。また、GPIOピンの説明や電子部品の確認、LEDの極性をケーブルの長さで判断することなど、電子工作に関する基礎的な説明のあと、実際に電子部品をブレッドボードに配線していく作業を行いました。
ここでプログラミングに関する解説が行われました。また、サンプルプログラミングのBlinkyを利用してLチカ※2を行いました。
※2 LEDを点滅させること
6.Webブラウザで管理・制御
受講者が事前にインストールしてきたWindows 10 IoT Coreからラズベリーパイをコントロールする考え方や方法、制御する方法の説明がありました。
7.Windows 10 IoT Coreで一からLチカ
自分でVisual Studioを用いてプロジェクトを作成し、LEDを点灯させるように作業しました。ここでは新規プロジェクトを自分で立ち上げたり、ブロック定義などを行う方法などが解説されました。さらにVisual Studioを利用するメリットや使いやすい点なども説明されました。
8.人感センサーを用いたシンプルDigital Signage
人感センサーの原理の解説に始まり、ブレッドボードへの接続方法、動作プログラムの解説などを行いました。さらに引き続き人感センサーを用いて、人が来た時だけ表示する簡単なデジタルサイネージのシステムを作成しました。
最後にWindows 10 IoT CoreのSDカードへの書き込み方法などを簡単に説明しました。ぜひ家でもラズベリーパイ2を触ってみてくださいという吉田氏の言葉でセミナーは終了しました。
受講アンケートのお声を紹介します
・自分で調べてすると1週間くらいかかりそうな作業が、半日でできました。疑問点(動かない理由)も説明いただけたので参考になりました。
・どういった使い方ができるのか、改めて認識できた。使い方次第で自分の仕事にも活かせると感じた。
・わかりやすく丁寧に教えていただけた。画像を入れ替わるサンプルがあれば良かったかも。
・興味があるマイコン系の講座だったので、大変満足でした。
・理解しやすかった。満足。
・ハンズオンでできたため、まずまず満足。
・ハード、ソフト環境の準備不足がやや不満。
・最初のやり始めで一人でする時につまずきそうなところをクリアできた。
などのお声をいただきました。ご受講いただいた皆様お疲れさまでした。
今後の 関連セミナーワークショップ
◆電子工作
・Arduino用シールドの作成を通して学ぶ、電子工作への招待(12/5土)
マイコンボード「Arduino」に各種センサーを取付ける基板を製作します。
Arduinoと電子部品、電気回路の基礎知識を学ぶほか、ハンダ付けも習得できます。
また電子パーツショップを訪問し、パーツ調達の実体験も行います。
電気の街「日本橋」で開催する、初めての出張セミナー企画です。
http://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=20018
◆その他のワークショップ
3Dプリンターを作って学ぶワークショップ(12/12土)
1日で3Dプリンターをイチから組み上げ、ハードウェアからソフトウェアの設定や
プリントのノウハウまで学べる濃厚な内容です。
講師はRepRap Community Japan代表、GENKEIの加藤氏。
そのまま3Dプリントできる状態で、完成した製品はお持ち帰りいただけます。
http://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=20058