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~映画・テレビ「必殺仕事人」……
2014年05月22日聴講セミナー

「必殺!見せ方が9割」
~映画・テレビ「必殺仕事人」撮影・映像監督プレゼンツ
開催報告

5月22日にイメディオ・トレンドセミナーとして、
『「必殺!見せ方が9割」~映画・テレビ「必殺仕事人」撮影・映像監督プレゼンツ』
開催しました。
定員30名に対し、ほぼ満席のお申込みを頂きました

 
■セミナー
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講師は、テレビでもおなじみの『必殺』シリーズなどで撮影監督を務め、日本アカデミー賞の最優秀撮影賞を受賞した経験もある石原 興氏。モデレータから、文字による表現を法則化するという話題の書籍『伝え方が9割』(著者:佐々木圭一)が示した法則は、映像演出の世界でも生かせるのではないか?という視点が、本セミナーの出発点であることが説明されました。
最初に法則に当てはまると思われる映像を確認し、それに対して石原氏がコメントしていくスタイルでセミナーは進んでいきました。
 
 
  Scene1 人の記憶に留める視覚効果とは?
映像・画像では、文字を使わずに言葉を伝えることができる、と石原氏。
さらにすぐれた映像は、そのメッセージを人々の記憶に留めておくために、さまざまな技術が駆使されているそうです。
特に石原氏は「見る人の想像力が重要な役割を担う」といいます。また、海外では同じような映像や画像を繰り返し何度も重ねることで想像力に訴えかけようとしますが、日本では繰り返しよりも一瞬のインパクトが重視されるそうです。
想像力が重要である例として、時間経過の表現を挙げていました。1秒間を10秒以上の時間を使って見せたり、逆に数秒の1カットで数カ月の時間経過を感じさせるのは、映像で人々の想像力を刺激して『時間を操る』ことができているから、とのこと。
 
  Scene2 「見せ方が9割」~話題の書籍「伝え方が9割」とのリンク解釈~
今後の画像・映像制作のヒントとするべく、話題の書籍「伝え方が9割」で登場した「伝える5つの技術」とのリンクを探りました。5つの技術が用いられていると考えられる映像を最初に見た後、石原氏は各技術についての映像的な考え方を話しました。
 
1.サプライズ法
『必殺』シリーズのワンシーン映像を見ながら。映像ではサプライズ=インパクトに近くなる。
 
2.ギャップ法
『生と死』『荘厳な音楽に残虐なシーン』といったように、ギャップの取り方には多くの種類がある。
 
3.赤裸々法
サプライズ法に近い。また、赤裸々なシーンがストーリーのギャップの根源として使われる場合は、ギャップ法とも近くなる。考え抜いて作らなければ、この手法の活用は難しい。
赤裸々法
4.リピート法
リピートすることでより強固に伝える方法で、海外で一般的な手法。文章では文字だけだが、映像の場合は映像、音楽、シーン、セリフ、カメラワークなどリピートのバリエーションが豊富。
 
5.クライマックス法
本当に見せたい映像、伝えたい内容から始めずに、まったく関係ないような映像から始める。
 
 
  Scene3 ウソを誇張し見たくなるものに変える!
あるアパレル企業のウェブ動画に対し、映像のプロである石原氏が映像をさらに面白くするアイディアを披露。プロの視点からもたらされる感想やアイディアに、参加者からは笑いと納得が巻き起こっていました。
石原氏からは、ネット上の口コミを使った拡散を狙う手法の題材として面白い映像を使うという狙いは当たっているとしながらも、「制作会社がスポンサーに気を遣いすぎると、面白さを削いでしまう面もあるのではないか」という考えも披露されました。
 
 
■交流会
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セミナー後、交流会を開催しました。
セミナー参加者の大半が交流会に参加し、石原氏からは『必殺』シリーズの撮影エピソードや、有名シーンの秘密やからくりなどに関する話も飛び出し、終始笑いの絶えない交流会となりました。
また、セミナー参加者同士の交流も盛んに行われました。会場各所で、名刺交換やお互いの仕事やセールスポイントに関する話で盛り上がり、参加者の皆さんは思い思いにネットワークを広げていました。

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