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2018年03月15日実証実験

【実証実験インタビュー】動くPepperが変える案内サービス

実施主体名
X-mov Japan株式会社
https://x-mov.jp/

実証実験名
移動機能を搭載したPepperアプリケーションでの館内広告業務

 

2018年1月27日(土)・28日(日)の2日間、19歳の現役大学生・長安成暉氏が代表取締役社長を務める「X-mov Japan株式会社」による「移動機能を搭載したPepperアプリケーションでの館内広告業務」の実証実験が、ATC ITM棟2階共用部で実施されました。

 

 

#起業したきっかけをお教えください
18歳の高校生の時に「X-mov Japan株式会社」を起ち上げました。起業のきっかけは、小学6年生の時のことです。中学進学にあたって初めての携帯電話(iPhone)を契約するために、ソフトバンクショップへ行きました。その時、対面して座る私に向かって、スラスラと文字を書くショップスタッフさんの対応に「なんてすごい会社だ!」と感動。

そこから“ソフトバンク”という企業に興味を持ち、小学生ながらネットで決算発表の中継を見ていました。そこでまた孫正義氏の凄さに感激して、「これくらいの規模の会社を作りたい」と思ったことが、起業のきっかけです。

社名の“X-mov”には、体験、感動、感情の意味が含まれていて、人にしか出来ないことや人だから出来ることを、ロボットを通じて提供したいという思いがあります。

そして今は“Japan”に日本発という意味を持たせていますが、将来的には世界へ飛び出し、この“Japan”をなくした「X-mov株式会社」として活躍するという気持ちも込めています。

 

#現在の事業内容はどのようなものですか?
まず、アメリカのfetch社の物流運搬ロボット「Freight」の、日本における販売・テクニカルサポートを請け負っています。「Freight」は倉庫内を自走して荷物を運ぶことで、人の運搬作業を補助するロボットです。この事業は2017年の2月と9月にシリコンバレーへ短期滞在した際に、「Freight」のアジア総代理店の方と知り合ったことがきっかけでスタートしました。

そして、もう一つが今回、実証実験をしているソフトバンクロボティクス社のサービスロボット「Pepper」の自律走行アプリケーションの開発・販売です。

これについてもシリコンバレーでアメリカのロボットを目の当たりにした際に、「ロボットが動くこと」の有用性を感じたことが大きな要因でした。
移動制御には、自己位置推定と環境地図作成を同時に行うSLAM技術を活用しています。

現在は、アプリケーション開発に特化しており、2018年夏頃のサービス開始が目標です。

 

#今回の実証実験の概要と目的を教えてください
今回は、ATC ITM棟2階共用部エリアで、Pepperが移動しながら、さまざまな情報を来場者に案内する実験を行っています。

Pepperは当日のATCで開催予定のイベント情報などを案内しながら移動し、指定された地点に到着すると5分間の会話モードに切り替わります。会話モード中は、「ラーメンが食べたい」と話しかければ、「2階に○○というお店があります」と、音声とPepperの胸元にあるタブレットで案内する設定です。今回の実証実験にあたって、ATC内の店舗やトイレなどの情報をすべてPepperに記憶させています。

今回の実証実験が初めて公に起動する場なので目的は、まずPepperの動きに関しての精度を測ること。そして、移動するPepperに対して、まわりの人たち(来場者)がどのような反応をするのかを検証しています。

 

#開発において、苦労していることはありますか?
なかなかプログラム通りに動いてくれないことですね(笑)。

バグがあることも念頭に置いて、プログラミングをしているのですが、それでも思った通りに動かないことは多々あります。起動もパソコンやスマホとは比べものにならないくらい時間がかかるので、Pepperのアプリケーション開発には寛容な心を持って臨まなければいけません(笑)。

またPepperが人型ロボットであるゆえのハードルの高さも感じています。特に、開発者とエンドユーザーとの認識のギャップですね。例えば、動くことに対しても、エンドユーザーにはお掃除ロボットのような機動性が当たり前と思われる方もいらっしゃるので、ロボットごとの特性や位置づけなどを理解してもらうのには苦労しています。

 

#今後の展開と、将来的な目標を教えてください
まずは移動型Pepperのすべての精度を高めて、ATCのような施設での施設案内や店舗紹介だけでなく、介護現場での巡回や警備業務などもこなせるようにしていきたいと思っています。

将来的には当社のアプリケーション技術をライセンス契約で提供することで、全国の活用しきれていないPepperがより実用的に活躍できるようにしたいですね。また、その先の未来では、もっとさまざまなロボットに関わっていきたいと思っています。

日本では介護ロボットの技術が進んでいる傍ら、アメリカでは物流ロボットが多く開発されているなど、ロボットの進化はその国の課題をわかりやすくしています。そうした国の課題は、数年後には別の国の課題にもなりうるので、国境を越えてロボット事業を展開していければとも思っています。

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