[実証実験インタビュー] 株式会社オーシャンソフトウェア 「ぽけっとがいど」
企業名
株式会社オーシャンソフトウェア
http://www.oceansoftware.co.jp/
事業内容
カーナビ用地図ソフトウェア開発、Androidアプリ開発、GISアプリケーション開発、税務情報システム開発、Web業務管理システムの設計、開発、医療系システム開発など各種システムの受託開発、常駐開発、技術者派遣を行っている。
実証実験内容
現在位置及び目的地検索システム「ぽけっとがいど」
https://teqs.jp/news/2017101715400
# 実証実験プロジェクトに申し込んだきっかけ。
当社は、ソフトウェア開発企業です。受託開発をメインにおこなっていますが、自社で新しいサービスを開発したいと考えていました。
そんな中、今回の実証実験プロジェクトの募集をみて、このプロジェクトを活用して新規の自社サービス開発ができると思いました。
そして、社内で新規事業のアイデアを募ったところ、「フロアマップがないと、ショッピングモールに行ったときに、何がどこにあるか分からない。」 という、日常に感じる課題を解決するサービスをつくれないかといった意見があがり、このテーマなら自社の技術を応用して開発が可能であるということと、商業施設の実験ともマッチしそうだということで応募をしました。
# 新規事業の開発リソースを得るのはむずかしかったのではないですか?開発期間はどれくらいかかりましたか?
コアメンバーが中心になって開発していますが、当社では会社全体で新規事業に取り組んでいます。今回のサービス開発では、ちょうど、システム開発部のリーダーが新規事業の開発に着手できるタイミングにもありました。「ぽけっとがいど」は、もともと企業として培ってきた技術を応用しているため、実証実験プロジェクトへの参加が決まってから開発に着手し、2ヶ月後に実験を開始しています。
また、「実証実験」という名目が、開発をしやすくしたということはあります。まずは、ユーザーさんに使ってもらうことを目標につくりました。
# どのくらいの完成度で実証実験をスタートしていますか?
アプリケーションはもっと発展させたいと思っているので、バージョンアップをした最終ゴールを考えると完成度はまだまだ。スタート地点に立った感じです。まずは、自分たちが「こういう製品があったらよい。」と思って開発したこのサービスを、ユーザーさん達が実際にどう思うのか、どのように使っていただけるのか、その声を聞くことが重要だと思っています。
「ぽけっとがいど」は位置情報サービスですが、まだ、ナビゲーション機能がありません。一般ユーザーが位置情報サービスを使う時は、ナビゲーションの機能を期待していることが殆どだと思います。最終的には、屋内施設においてもナビゲーションができる機能の実装をめざしています。
# 実証実験プロジェクトに、どんなことを期待していますか?
まずは、ユーザーさんの意見を聞きたいと思っています。フィードバックを得ることで、市場のニーズを確認し、アプリケーションをブラッシュアップする指針にしたいです。
この実証実験プロジェクトが良いと思う点は、新規事業のアイデアがあたたかいうちにテストができること。「鉄は熱いうちに打つ」ではありませんが、サービス開発の早い段階で実行できる、スピード感をもってサービス開発できるのがよいです。
また、その他の点として、AIDOR事務局やATCとのミーティングの中で、新規事業の販路開拓先を具体的にイメージできるようなアドバイスを得られたこともよかったです。
# 実証実験を経て、どのように事業を発展させていきたいとおもっていますか?
一般的に屋内ナビゲーションシステムは発展段階ではあるものの、国内では大手企業や研究機構が地下街や駐車場での実証実験を始めており、私たちのサービスの競合には、国内外の大手企業が含まれます。こうした状況の中で、私たちも独自のアイデアでサービス開発を行い、現在実験中のアプリケーションの開発を続けていきます。そして、実証実験の実績をもとに、販路開拓を行っていく予定です。導入実績のデータがあることは、販路開拓する上で大きなメリットとなります。サービス開発としては、位置情報の技術をさらに応用した屋内サービスを展開していきたいとおもっています。