独り社長の不安解消!先輩入居者に聞く、独立・起業のリアルな落とし穴と脱出法
2月4日にイメディオ・創業支援セミナーとして、『独り社長の不安解消!先輩入居者に聞く、独立・起業のリアルな落とし穴と脱出法』を開催しました。
イメディオ、大阪デザイン振興プラザ(以下ODP)のインキュベーション施設入居者が、創業間もない頃の苦しみや悩み、楽しさを赤裸々に語るコーナーをはじめ、各施設のインキュベーションマネージャーが、インキュベーション施設の役割や活用ポイントを紹介するコーナー、さらにはイメディオとODPの両方の施設を比較見学できるコーナーなど、創業を考える人にはお得な情報が目白押しのイベントになりました。
ファシリテーターは、自らもインキュベーション施設の入居者である株式会社アイ・トライブの尼寺慶子氏が担当。経営者のリアルな話が聞けるせいか、当日は、当初の定員をオーバーする40名近く参加いただきました。
■第一部セミナー:今だからわかる! あの時ハマった落とし穴とそのワケ
第一部では、インキュベーション施設に入居している3人の経営者が、準備期から約3年間の推移がわかるグラフを見ながら当時の状況や思いを赤裸々に語りました。
・株式会社チップディップ(ODP入居)
代表取締役の神谷英男氏が登壇。自己紹介のあと、まずはチップディップ創業前の波瀾万丈ぶりをグラフにした図をもとに、尼寺さんとコミュニケーションしながら話が進みます。自分以外の人と一緒に会社設立したきっかけやその後の顛末など、まずは共同代表の難しさが話題にのぼりました。
続いて、1人ぼっちだったチップディップ創業後の苦しさ、その後の仕事増加のきっかけなどについて熱く語りました。さらには、他社との差別化ポイントをいかにして見出したかなど、これから創業しようとする人には非常に参考になる話がたくさん飛び出しました。さらには、仕事が増え出したことで新たに生じた悩みなど、嬉しい苦労話も。
・株式会社タイオン(ODP入居)
代表取締役の松村洋氏が登壇。自己紹介のあと、同じように会社の成長グラフを見ながら、これまでの事業の波瀾万丈ぶりを振り返りました。松村氏は、個人事業主時代は非常に苦労したが、法人化して何かが変わったと感じているそう。今回は法人化した経緯をはじめ、法人化したことによるメリットを熱く語っておられました。また、創業したら自分の強みを生かすために、自分の専門分野以外のこともやらなければならないことを注意点として挙げていました。現在も、デザインと同じかそれ以上に、営業活動に力を入れているそうです。
「会社経営はロールプレイングのようなもの。人を見極め、仲間を増やして体制づくりをしていきたい」と語っておられたのが印象的でした。ODPは、海が見えるローケーションやロビー、ライブラリーなどが気に入っているそうで、ほかにも横のつながりができたり、大阪南港ATCという立地はお客さまからの信頼度が高いと感じているそうです。
・大化物流開発合同会社(イメディオ入居)
代表の入江徹氏が登壇。まずはスライドを使って会社説明を行いました。その後、尼寺氏とのトークの中で、教科書に書いてある会社経営のノウハウやルールはすべての企業に当てはまるわけではないと語っていました。入江氏は実際に起業塾に通ったものの、経営に取り組んでみると「やり方は人それぞれ」だと思ったそうです。経営のテクニックを聞いて学び、最後は自分で自分のやり方を見つけるしかない、やってみないと分からないのが会社経営だ、とも。また、上手に経営していくなら良い税理士を探すことが必要とアドバイス。また、自社の経営には、イメディオの定期面談でのアドバイスが非常に役立ったそうで、「他人だからこそ見える部分もある。イメディオはインキュベーション施設として、良い距離感で自社を客観的に見てくれる貴重な存在」と話していました。イメディオは行政の施設だけに、クライアントからの信頼性も高いそうです。最後には、『企業経営では人脈が大事。イメディオなら様々な業種の人と交流でき、経営者としての学びも大きい』と語っていました。
■第二部セミナー:イメディオ vs ODP “もしもの時のオススメ解決策”
第二部では、イメディオとODPが、自らの施設の特徴や違いを紹介するコーナー。まず最初に尼寺氏が「インキュベーション」の意味を解説。起業間もない会社が成長して巣立っていくための「孵化器」という意味から誕生した言葉だそうです。
インキュベーションオフィス(Incubation Office)とは、起業や創業をするために活動する入居者を支援する施設。インキュベーターともいう。
通常場所の安価な貸与とセットでインキュベーションマネージャーによるコンサルティングや各種の支援施策を用意している。地方自治体や公的機関が運営している事が多く、安価な家賃で入居できることが多い。そのため、入居には一定の審査が必要な事も多く、レンタルオフィス等に比べると入居するためのハードルは高いといえる。他形態としてコーポラティブオフィスがある。出典:Wikipedia(最終更新 2016年6月25日 (土))
続いて、イメディオとODPの施設担当者が登壇させていただきました。尼寺氏の質問に、それぞれの担当者が答えていくスタイルで進行。各マネージャーは、人のサポート面、ハード面、ソフト面の特徴などについて、それぞれが担当する施設の強みを語りました。特に大きな違いとしては、イメディオは経営者向け、ODPはクリエイター向けのサポートが充実していることをお伝えしました。
■第三部見学:オフィス施設見学会
第三部は、イメディオとODPの各施設の見学会を実施しました。
まず最初に、イメディオ内の施設を見学。インキュベーションオフィスのほか、コワーキングスペース、ライブラリー、ビジネスカフェ、会議室・PCルーム、3Dプリンター・レーザーカッター、サウンドスタジオや撮影・音声収録機材など、各施設の特徴や料金などについて詳細に説明させていただきました。イメディオ見学後は、そのまま10階にエレベーターで上がり、ODPの見学へ。こちらもODPスタッフが先導し、ブース見学はもちろんのこと、大型の出力機やつい先日設置されたばかりという高精細の出力コピー機などもご紹介。見学中のご質問など様々な反響がありました。
■第四部:交流会
第四部はセミナー参加者とセミナーに登壇した方々との交流会。チップディップの神谷氏、タイオンの松村氏、大化物流開発の入江氏、ファシリテーターの尼寺氏や両施設のスタッフも加わって交流会がスタート。皆さんアルコール片手に、企業に対する考え方のお話や、各インキュベーション施設についてのご質問などをいただきました。インキュベーションマネージャーに質問したり、を聞いたりしていました。さらには受講者同士でもコミュニケーションも盛り上がっていました。
アンケートでいただいたお声をご紹介します。
- 非常にわかりやすい事例の紹介で、尼寺さんのつっこみも絶妙で、創業当時の苦労などが手に取るようにわかり、興味深く面白かったです。
- 経営者の生身の話を聞くことができてよかったです。
- インキュベーション施設の良さがわかりました。起業家の方のお話しが聞けて良かったです。
- 実際に起業している方のお話しを聞けて、初めて知ったことが多かった。
- 実感のこもった経験談がお聞きできてとても良かったと思います。
- 対話形式の中で、落とし穴などのことについて聞くことができたため。
- 一方的にプレゼンスタイルより、より聞き出せていた感じがあったと思う
- 自分が意図している業種とは全く異なるが、概念的な面で非常に役立った
- 求めていた情報提供があった。
- 予想していた内容で良かった、満足。
- 丁寧な説明でわかりやすかった。
- 具体的でわかりやすかった。
- マイナス面もよく聞けて満足
- 同じような悩みの方がいると知れてよかったです。
- 起業家に役立つ情報が聞けてよかった。
- 起業した先輩の話が聞けて満足。
- 入居者の方の話が良かったと思います。
- 実際に起業した人の話を聞けた。
- 色々と参考にできる話が聞けた。
- とっても分かりやすく満足。意外と悩みは一緒なんだと思いました。
ご来場いただたみなさま、ご登壇いただいたチップディップ神谷さん、タイオン松村さん、大化物流開発入江さん、
ファシリテートいただいたアイ・トライブ尼寺さんありがとうございました。
■登壇いただいた入江氏(大化物流開発)、尼寺氏(アイ・トライブ)
・ “『物流+エネルギー』でナンバーワンを目指す!” 入江 徹氏インタビュー
・ 大化物流開発合同会社 ホームページ
・ フェイスブックページ
・ “デザインコンサルティングを根付かせたい!” 三木 泰裕氏 尼寺 慶子氏インタビュー
・ 株式会社アイ・トライブ ホームページ
・ フェイスブックページ