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「3DCGで広がるグ……
2014年09月26日PC実習型セミナー

CINEMA 4D実践セミナー
「3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア」
開催報告

9月26日にイメディオ・制作技術セミナーとして、CINEMA 4D実践セミナー
『3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア』
を開催しました。

今回のセミナーは、映画、テレビ、建築、プロダクトデザイン、
グラフィックデザイン分野で活用されている3DCGの可能性や
アイディアに関する紹介はもちろんのこと、3Dオブジェクトの
制作まで体験できるとあって、定員の10名は予約で満席となりました。

今回のセミナー講師は、3DCGソフトであるCINEMA 4Dの技術サポートにおいて
10年以上の経験を持つMAXON Computer サポート担当の宮田敏英氏が担当しました。

CINEMA 4D実践セミナー「3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア」


 13DCGの活用範囲とグラフィックデザインにおける3DCG活用事例 
まずは、3DCGを使ってできることや、どんな業界で使われているかが紹介されました。
プロジェクションマッピングで使われるデザインをはじめ、有名映画や建築の設計、さらにはアニメやゲームなど、あらゆるジャンルで活用されていることが紹介されました。
今回のテーマとなるグラフィックの分野においても、架空の状況を3DCGで表現したり、予算や開発段階の都合で実物がない状態でも、現物があるかのようなポスターやグラフィックを作成できるなど、その大きなメリットが実例とともに紹介されました。グラフィックデザインにおける3DCGの活躍場所としては、映像や写真の代わりやノンフォトリアルとしてのイラストとしてはもちろんですが、それ以外にもデザイン素材、タイポグラフィ、映像の装飾など、さまざまな活用方法があることが紹介されました。
CINEMA 4D実践セミナー「3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア」

 2)3DCGのハンズオン制作 
ここからは、早速3DCGソフト・CINEMA 4Dを操作して、オリジナルラベルの缶コーヒーを制作するハンズオンがスタートしました。
CINEMA 4D実践セミナー「3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア」

実際に操作する前に宮田氏からは、3DCGを作るにはまず描くものの情報を集めることと、実際の制作前にどう制作していくかの計画を立てることが重要だと解説がありました。そして、実物や画像をトコトン観察することが完成作品のクオリティに大きな影響を与えると話していました。3DCGでは細部が緻密でなければ高い質感を表現できないため、こだわりと作り込みが重要とのことです。
CINEMA 4D実践セミナー「3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア」CINEMA 4D実践セミナー「3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア」 何もない状態から今回のテーマである缶コーヒーを描くにあたり、まず本体部分のアタリ画像となる円柱を作成し、次に本体上下の断面を作成しました。ベジェ曲線など、IllustratorやPhotoshopとの操作が似ている部分もあり、受講者は慎重にくぼみなどを作っていきました。初心者向けセミナーだけに、宮田氏は一人ひとりの質問にも丁寧に回答しながら進めていきます。
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次に、高さや缶の縁の曲線を細かく指定し、角のアールを簡単に描ける機能を使いながらフタ部分と底部分を描いていきます。こうしてコーヒー缶の外観が完成。
引き続き、缶の表面の質感と意匠デザインを貼り付けていきます。このあたりも操作が複雑になりがちですが、わからない受講者が手を上げると、宮田氏が直接画面を見ながらアドバイス。全員が缶コーヒーの3DCGの作成に成功しました。

ここで、3Dデザインを他のソフトでも使えるように、レンダリングを行い、いったん完成したデザインを確認します。すると、完成したオリジナル缶コーヒーはなんともCGっぽい仕上がり。ここから写真のようなリアル感を出すために改めて細かい調整を加えていきます。この時、宮田氏からは照明の設定は質感やリアル感に大きな影響を与えることが説明されました。
また、3DCGのリアル感は細部に宿ることを証明するかのように、いったん完成したかに見えた3DCGにさらに修正を加えていくと、どんどん写真のような画像に近づいていきます。飲み口の厚さ、照明の当て方、質感や色の調整など。後からどんどん細かい表現や質感を簡単に加えられるのも3DCGの魅力です、と宮田氏。表面のテクスチャや水滴の付着、凹凸の表現など、3DCGならではの豊かな表現性の紹介を数多く紹介していただき、セミナーは終了しました。
CINEMA 4D実践セミナー「3DCGで広がるグラフィックデザインのアイデア」
「3DCG制作は地味な作業の積み重ね。納得いくまで作り込み続けることが、CGの品質を高めます」という宮田氏の言葉が印象的でした。

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