情報通信ネットワークやセンサ技術を活用した自社製品開発やエンジニアの人材派遣事業に取り組む
株式会社Mountain Gorilla。代表取締役の井口一輝氏自身も、大手メーカーでエンジニアとして活躍した技術者だ。
「本田宗一郎や松下幸之助のようなものづくりをしながら企業を率いてきた起業家が好きで、漫然と起業に対する憧れのようなものを抱いていました。ただ、それは夢のような話だと思って、あまり迷うことなく企業への就職を決めたんですが(笑)」
就職後の仕事は仲間にも恵まれ、やりがいもあるものだった。ともすれば「起業したい」という想いすら薄れてしまうほどに。だが、自分の仕事が認められれば認められるほど、エンジニアの最前線からリーダーとして人をまとめる立場を求められる変化も感じていた。そんな井口氏に起業を決意させたのは純粋な想いだった。
「エンジニアという仕事が大好きですし、リーダーという立場で仕事をすることも誇りに思っていました。そんな時、起業家に憧れていた自分とエンジニアの仕事が好きな自分、加えてリーダーとして人をまとめる自分、この3つの自分を持てている今なら起業できるんじゃないかと思ったんです。起業すれば、お客さまの笑顔をもっと近くで見られるんじゃないか、と」
企業での仕事は、数万人、時には数百万人の人が利用する製品を開発していた井口氏。だが、技術で人を笑顔に変える取り組みをお客さまのもっと近くでやってみたいという想いが心の中を駆け巡った。
「世の中の悩みや課題を技術で解決するという、自分なりのエンジニアとしてのやりがいを追求したいと考えて起業を決意しました」